モザイクのような窓の学校

The school of windows like a mosaic.hai040-01.jpgその学校は恐ろしく山の中にあった。
1回目の際、途中で土砂崩れが起きて
車が通れない場所があり、
何キロも歩くはめになったのだが、
あまりにずっと人工物のない山道が続くので、
本当にこんなところに学校があるのか
不思議に思ったぐらいだ。

しかし、そんな場所に、本当にあった。hai040-02.jpgなんといってもここの特徴は
教室いっぱいに広がるモザイクのような窓だ。
古いガラスの木枠の窓はなんとも趣深い。hai040-03.jpg「この時計が時を刻むことはもう二度とない」
という廃墟でありがちな文言が
ぴったりな写真が撮れてしまった…。

朽ちた床からは緑が生え、
誰かが配置したのか、壊れた時計が
物語のワンシーンのように置かれていた。hai040-04.jpgこちらは何度も撮影しているが、
そのたびにこの時計は別の位置に移動している。hai040-05.jpgちょうど真ん中らへんから天井と壁が朽ち、
それに伴って床が割れ、植物が生えているのは
廃墟の優等生とも言うべき情景である。hai040-06.jpg折れた木造の柱の美しさよ…hai040-07.jpg隣にはオルガンの残る小さな部屋がある。hai040-08.jpgこちらも木造で可愛らしい。hai040-09.jpg朽ちて不揃いになった鍵盤が素敵。hai040-10.jpgレコードの機械のようなものも残っている。hai040-11.jpg可愛い絵のレコードのパッケージ。hai040-12.jpg鉄琴なども残っているので
一応音楽室だったのだろうか。hai040-13.jpgこの部屋もだんだん朽ちてきており、
部屋が崩壊する日も近そうだ。hai040-14.jpg廊下にも一面、モザイクのようなガラス窓が。
木々に囲まれているため、全体的に暗く、
これくらい広い窓が必要だったのだろう。hai040-15.jpgタイルの洗面台も残っている。hai040-16.jpgどこもかしこも歪んでいて
もはや無機物なのに有機的な存在に感じる。hai040-17.jpg木々に囲まれているので少ししかあたらない夕陽。hai040-18.jpg数年前は結構残っていた窓も、
少しずつ割れてなくなっている。hai040-19.jpgこうして斜めから見ると歪み具合がよくわかる。hai040-20.jpg遊具の隙間からは立派な樹が生え、
閉校してからの時の長さを物語っている。hai040-21.jpg的のような遊具。
ボールなどをあてて遊んだのだろうか。hai040-22.jpgこう見ると校舎の壁が全部窓でできているようだ。
ここまで窓の多い校舎は
今のところ見たことがない。hai040-23.jpg校庭だった場所も草が茂り
ジャングルのようになっている。hai040-24.jpg手前に体育館があるが、天井が植物に覆われ、
いつ崩壊してもおかしくない状況。hai040-25.jpgこの天井の湾曲は、レンズのせいではなく
実際に湾曲しているのだ。hai040-26.jpg体育館も木々に囲まれすぎていて
夕暮れ時の僅かな時間しか
直射日光が室内に届かない。hai040-27.jpgこちらも窓が多く開放的な空間だ。hai040-28.jpg体育館から校舎に繋がる木造の橋は
最近はもう崩壊してしまっている。hai040-29.jpg体育館の窓枠は外から見ると
ミントグリーンに塗られていたようだ。hai040-30-2.jpg普段外観は出さないようにしているが、
あまりにもすごい立地&外観なので
見ていただきたい。

卒業生の方が時々訪れているようで、
他に卒業生がいたら連絡が欲しいという
貼り紙があった。

ココでの学生生活はそれはそれは
特別な体験であっただろうから、
その思い出を共有したくもなるのだろう。

私はそんな思い出を持てる人生を
少し羨ましく感じてしまうのだった。
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