2022/02/23 暗い地下のある未成建築 Unfinished architecture with dark basement.未成のコンクリ建築が放置された物件。1階は外から蔦が侵入してきている。未成なのでコンクリの基礎以外ほぼ何もない。無機物であっても経年劣化からは逃れられない。苔の生えたゾーンも…最上部分。未成感がすごい。なぜこの状態で止まってしまったのか…コンクリと蔦の対比が良い。この施設には広々した地下がある。自然光を取り込む構造でそれが素敵な景色を創り出していた。誰かが置いたのか、ちょうどいいところに椅子がある。無機質な空間に光があるだけでなんか安藤○雄っぽいと思ってしまう。スポットライトのように照らされたゴミたちが、なんだか劇場のセットのように見える。ここにもイイ場所に椅子が配置。神棚まで残されている。あー、日の入り方がイイわ〜。そして…!!ここ…!!ここの割れ方と蔦の降り方最高では…!?この蔦の垂れ下がり方がメキシコのセノーテみたいに神秘的…!コンクリの割れ方も終末感あって最高すぎるなぁ…。コンクリだけでほとんど何もない建物だったけれども、自分はコンクリがただ朽ちてるだけで興奮できる変態だということがわかった。
2020/08/26 天空のフローラ Abandoned Flora house near the sky.とある場所でたまたま出会ったフローラ!なんと、中は店舗として作られている!レトロな喫茶店やホテルなどでよく見る気がする形のイス。オレンジで可愛いなぁ。窓にはすごい蜘蛛の巣が…!それがまたいい。連結型のフローラで奥行が結構あり、中は広々としている。イスの上に生えた植物と苔。良き良き。丸い窓って好きだなぁ。カウンターの内側にはなんとなく昭和レトロ感のある食器棚などが。スナックとしても使われていたようだ。やはりこのアーチ型の天井が素敵!外観もスターウォーズのタトゥイーンにありそうなデザインがロマンあるよね〜。フローラはまだ見るの2回目だけど、店舗に改造されてるものは初めて見た。なぜこんなところにあるのかは謎だけど、特徴的な形が本当に可愛くて出会えてよかったなぁと思う。こういう夢のあるデザインていいよね〜!
2020/03/20 応接間のあるお屋敷 The mansion with a drawing room.今回は「洋館」と呼ぶにふさわしい、素晴らしいお屋敷をご紹介する。野犬がいるほどの鬱蒼とした森の中にそのお屋敷は立っている。映画やサスペンスドラマにでも出てきそうな雰囲気満点のお屋敷だ。素晴らしい建築であるにも関わらず、かなり放置されているようで、既に屋根や壁が朽ちてしまっている。外観は洋館のようだが、玄関は和風で、和室のゾーンがある。天井から欄間にかけての造りが見事だ。照明も奈良ホテルなどを思わせるおもむきのあるもので、壁や襖のちょっとした絵など素晴らしいセンスが伺える。素晴らしい襖絵の横にそっと飾られていたお坊さん?の写真。和室部分は廊下の手すりも立派で、四季折々の景色を楽しめる、まさに和室ならではの造り。寝室には零戦の模型が飾られていた。和室ゾーンの廊下から、洋館ゾーンへ。一階の小さな洋室。重厚な雨戸と、赤いカーテンが本当に洋館らしい装い。奥にある倉庫のような部屋。かつては骨董品でも保管されていたのだろうか。今はあまり残っていない。この!!階段の素晴らしさよ!!某Z医院の階段に勝るとも劣らないオシャレなデザイン。ちょっとフ〇ンクロイドライトっぽさもある。階段の先にある小部屋には、洋館らしいゴージャスなベッドがあったが天井や壁が剥がれて無残な状態に。そして…ココで一番素晴らしい部屋がなんといってもこの応接間のらしき立派な洋室だ!家具の一つ一つも素晴らしい。日本でここまで立派な洋室はなかなか珍しいのではないだろうか。壁や天井にも装飾があり、木造部分との絶妙なバランスが美しい。こことか…この丸い木の装飾が最高ではないか…!!下の家具はスピーカー?なんだろうか?デザインが最高にいい。壁が剥がれてきてしまっているが、オルガンもある。なんて優雅な空間だろう。鉄の重々しい窓がまたいい。こんな洋館が放置されているのは本当にもったいない…ちなみに写真では伝わらないが、絨毯のためか、暑い時期のこの部屋は結構ひどい匂いがする。。見た目の素晴らしさとは裏腹に、もうここが今から修理しても住むことはなかなか厳しい現実を思い知らされた。洋室の上の階に一つだけある4畳半くらいの謎の部屋。女子学生の物が残っており、人によっては恐い感じがするらしい。最後に一番下の階にある、「研究所」と書かれた部屋。詳細は書かないが、なかなかすごい経歴の一族のお屋敷だったようだ。小説にでも出てきそうな素敵な物件を目の当たりにできて幸せでした。